携帯電話の買い替え需要が急速に落ち込んでいるようです。要因として、
などが挙げられているようです。確かにどれも関係しているように思います。
携帯販売における金の流れはよく分かりません。例えば、ソフトバンクからシャープ製の携帯は販売されたとき、端末料の売上の一部がソフトバンクに還元されるのか、また通信利用料の一部がシャープに還元されるのか、その辺がよく分かりません。しかし、一般的に考えれば、「買換え需要が落ち込む」ことでダメージを受けるのは、「通信会社」ではなく「携帯メーカー」だと思われます。
携帯メーカーにとっては「新規」や「更新」というアクションが売上につながります。極端な話、キャリアは関係ありません。ソフトバンクでシャープ製の携帯を使っていたユーザーが、docomoのシャープ製の携帯に乗り換えることは、ウェルカムなわけです。一方で、ソフトバンクとしてはdocomoに乗り換えられることはダメージとなります。この利害の不一致は、「2年縛り」というキャリアの都合が携帯メーカーを苦しめている現況の原因のように思います。
ちなみに、「市場の健全性」だけを議論するならば、iPhoneがソフトバンクでしか使えない現状は、健全であると言えます。Appleとソフトバンクの利害は一致しています。まあ、それがすぐに商売の成功と連動しているわけではないので、参考にはならないでしょうけど。
他方、オサイフやワンセグでひと段落した感のある新機能ですが、今後メーカーはスマートフォンの方向へ進むでしょうか?筆者の見方では、スマートフォンが既存の携帯ユーザーに買い替えを喚起する力はないように思いますが、どん詰まり状態のメーカーが消去法的にスマートフォンをリリースすることはあり得ると思います。スマートフォンが増えれば、「使ってみたらQWERTYの方が便利」といったユーザーが増え、副作用的に市場が活性化することも期待できると思います。そうなれば、iPhoneには追い風です。
迷走する携帯市場はiPhoneにどんな影響を与え、またiPhoneは携帯市場にどんな影響を与えるのか、今後も注目です。
2008 年 10 月 20 日
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