日本の携帯市場は閉鎖的で、他国と比べて独特の進化を辿っていることを揶揄し「ガラパゴス的」と表現されることがあります。私も同様の感想を抱いており、iPhoneの登場は「開国の道しるべ」を予感させるものでした。しかし実際には、iTunesやApp Storeなど、主要なコンテンツはAppleからのみ提供されるという不自由さを持ち、外壁の外側に第二の外壁を見せ付けられたという印象です。(実際にAppleの戦略は常に閉鎖的側面を持ちますので、予想されたことですが)
もちろんiPhoneアプリの開発を続けるよねでは予想された残念な出来事を記事にしています。複数のデベロッパーがAppleの検閲によりアプリの販売を拒絶された、というものです。「同社のアプリと競合する」という理由で販売を拒絶しては、優秀な開発者が背を向けてしまいます。閉鎖的戦略が、まずデベロッパーを締め出し、その後に利用者を落胆させる結果にならないことを願います。
しかし一方では、iPhoneアプリのダウンロードは音楽より早く10億にという相変わらずのApp Storeの好調ぶりを伝える記事もあります。
イノベーションが起きたとき、独占状態となった未成熟な市場では、このように熱狂と暴走が渦巻くのでしょう。Google Androidが混沌に秩序を与える存在になるのかは分かりませんが、いずれにせよその前後でAppleがとる戦略には注目です。
2008 年 9 月 16 日
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